マジックフェスト・コペンハーゲン

マジックフェスト・台北から帰国して1日だけ日本で過ごしたのち、次の週末(6月14~16日)に控えたマジックフェスト・コペンハーゲンのために、また出国しました。コペンハーゲンはデンマークの首都で、東京から直行便で11時間半ほどです。今回はドイツのデュッセルドルフで乗継ぎ、合計13時間ほどの空の旅となりました。蒸し暑い台北とは打って変わって、高い緯度に位置するコペンハーゲンは涼しい風が吹く爽やかな気候でした。

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夏のコペンハーゲンは日没が午後10時ごろで、遅くまで外出を楽しめます。街の至る所にある公園は、平日でも大賑わいです。噴水で水遊びをするパンツ一丁の子供たち、ビールを片手に語らう若者、フリスビーを楽しむ中年男性グループ、ヨガマット持参でヨガやストレッチを楽しむ女性たち。「幸せな国ランキング」でも常に上位にランクインするデンマークならではの光景だな、と感じました。

大きな箱が付いた三輪車?

コペンハーゲンの街を歩いていると、その自転車利用者の多さに驚きます。ほとんどの道には自転車専用道路があり、通勤や移動に利用する人がたくさんいました。中でも目を引いたのが、前方に大きな箱が付いた3輪の自転車。現地の人に聞くと、その箱には子供を乗せたり、買い物の荷物を載せたりするそうです。箱は、子供なら2人ほど乗れる大きさ。コペンハーゲン滞在中には、箱付き自転車に子供を乗せて走るパパ・ママをたくさん見ました。コペンハーゲン在住のマジックアーティスト、Jesper Ejsing氏も二輪の箱付き自転車を所持しており、ヨーロッパの東京MTGスタッフ、ベネディクトがちゃっかり乗せてもらっていました。

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マジックアーティストとの交流

ヨーロッパのマジックフェストでは、知り合いのアーティストたちに会うことも多く、ディナーを共にしたり一緒に時間を過ごしたりと、楽しいことが多いです(ポーランドでのアーティストとの交流はこちら。今回コペンハーゲンでは、4月に東京MTGに来てくれたJohannes Voss氏とそのパートナー、そして水道橋の店舗に原画がたくさんあるJesper Ejsing氏とともに、マジックフェスト前日にディナーを楽しみました!

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私が普段、アーティストたちとどのような交流があるか、ここで少しご紹介したいと思います。Johannesは、今年4月に東京MTGでサイン会をしてくれました。その時に私はスタッフとして、Johannesとお客さんのやり取りを通訳しました。すると彼は帰り際に「通訳のお礼」と言って、私にリスのアートプリントをくれたのです!今では大事に額縁に入れて、家に飾っています。丸みを帯びたフォルムがとても可愛くて、毎日眺めては癒されています。Jesperとは、今回のコペンハーゲンで初めて会ったのですが、東京MTGの店舗にはJesperの作品の原画がたくさんあるので、前々からどんな方なんだろうと気になっていました。やっと、対面することができて嬉しかったです。さらに彼のご厚意で、アートスタジオにもお邪魔させていただきました。作業用の大きな傾斜台、本棚いっぱいに詰まった参照用の写真集やイラスト集、デッサン用の模型など、アートが生まれる場所を見ることができ貴重な体験となりました。

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アーティストとの交流を通して、マジックの知っているカードが最近少しずつ増えてきました。私はマジックで滅多に遊ばないので、カードの名前や効果、マナコストなどはあまり分かりませんが、そのかわり、絵は覚えていることが多いです。このことは、マジックフェストでお客さんが「このカード探しているんだけど」と言いながらカードの画像を見せてくる時に役立ちます。「あっ、この絵のカードならさっき在庫の束で見た!」などと、すぐに思い出せるからです。アートの知識も活かしながら、最近はマジックフェストでの売り子を頑張っています。

雨漏りからカードを守れ!?

今回のマジックフェスト会場は、コペンハーゲンの中心部からモノレールで15分ほどの郊外にあるコンベンションセンターでした。新興住宅街として開発中の地区らしく、スタイリッシュな建物が次々と建てられている最中でした。

写真左が会場のコンベンションセンター 会場エントランス

写真左が会場のコンベンションセンター 会場エントランス

そんな中、会場のコンベンションセンターはかなり古い建物だったようで、土曜日の午後になると「嵐が来る! 雨漏りの心配がある! カードが水濡れしないように、これを使ってください」と、大きなビニールカバーが各ブースに配られました。万一に備えて、在庫のカードは全てスーツケースにしまい、机の上に積み上げました。また、雨漏りの危険がある通路沿いには、ベルトパーテーションとビニールを駆使して、坊雨堤(?)が急ごしらえされました。それに伴い、東京MTGのブースも移動する必要があり、大がかりな引っ越しをする羽目に…。

これまでにない新しい経験となりましたが、やはり会場は雨漏りの心配のないところが良いですね(笑)結局、嵐直撃は免れ、会場も雨漏りはしませんでした。取り越し苦労となりましたが、何事もなく済んで良かったです。

即席の坊雨堤 会場スタッフにも手伝ってもらい大移動

即席の坊雨堤 会場スタッフにも手伝ってもらい大移動

言語の切替がスムーズな国

デンマークにはデンマーク語という言語があり、地元の人同士はデンマーク語で会話をしているのですが、英語もかなりスタンダードに使われています。相手がデンマーク語を話さないと分かると、即座に英語に切り替えてくれます。スーパー、カフェやレストランでも現地語を話せなくとも何も苦労することはありませんでした。

言語に関して言えば、マジックフェストでも1つ印象的な出来事がありました。東京MTGのブースに、中学生くらいの3人組の男の子たちがやってきました。現地の子供たちらしく、彼らはデンマーク語で会話していたのですが、ブースに居た私に話しかけるときに “Dansk? or English?(デンマーク語?それとも英語?)” と最初に聞いてくれたのです。無論、私はデンマーク語は分からないので “English, please.” と答えて英語で会話したのですが、最初にどの言語を話すか聞いてくれたことには感心しました。

感心したポイントは2つ。1つは、アジア人の見た目である私を見ても「どうせデンマーク語分からないだろう」と決めつけずに、現地の言葉であるデンマーク語で会話を進めるという選択肢も出してくれたということ。2つ目は、現地語が分からない相手とも、英語でスムーズにコミュニケーションを取れる能力があったこと。これは、日本の中高生にはなかなか難しいことではないでしょうか。アジア系以外の外国人を見た時点で、多くの学生が緊張して「ソーリー、ノーイングリッシュ」とか言ってしまいそうです…(元中学校英語教師としてその光景は簡単に想像できます)。見た目で判断せず、最初から「外」の人間として捉えず、コミュニケーションを自然に取ろうとする姿勢と、高い言語能力を身に着けている子供を見て、デンマークの教育の質の高さを改めて感じました。日本もそうなってほしいと願うばかりです。

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